脳性麻痺治療
整形外科的選択的痙性
コントロール手術 (OSSCS)後の
リハビリテーションの受け入れ
現在当院では、OSSCS手術後の患者さんに対してリハビリテーションやボトックスなどの術後フォローを提供しています。 整形外科医が問診し、治療内容を判断いたしますので、まずはお問い合せください。
OSSCS専門外来
診察日
毎週金曜 午前[9:00〜12:00]
事前予約が必要です。
先生の紹介
岩瀬 大 いわせ だい
膝関節疾患及び小児整形を専門としています。また、当院の前身であった南多摩整形外科病院で脳性麻痺を中心とした麻痺性疾患の患者様の対応にあたっておりました。 現在、当院ではリハビリ治療、ボトックス治療などを中心とした治療を行っておりますが、それでも疼痛や筋緊張の改善が得られない場合は北里大学病院(または関連病院)で手術治療を行うことも可能であるため、お気軽に受診していただければ幸いです。
経歴・専門分野/学会/業績等
- 北里大学医学部卒業、医師
- 北里大学医学部整形外科入局
- 横浜総合病院、南多摩整形外科病院 非常勤
- 北里大学病院
専門分野/資格
- 小児整形外科 膝関節疾患
- 日本整形外科学会専門医
- 日本整形外科リウマチ専門医
- 日本整形外科学会リハビリテーション専門医
- 日本体育協会スポーツドクター
- 障害者福祉法第15条指定医(肢体不自由)
当院での治療内容
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リハビリ
南多摩整形外科病院時代の理学療法士が在籍しており、それぞれの患者さんにあったリハビリテーションを受けてもらうことが可能です。
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ボトックス注射
注射前後の患者様の状態評価が特に大切と考えており、注射前後に身体評価を行ない治療効果の確認を行なっております。
手術を希望される場合は・・・
当院で診察を受けていただいたうえで、岩瀬先生が在籍している北里大学病院へ紹介し手術を行うことが可能です。
北里大学病院での入院できる期間や、外来リハビリを受けることができる期間は短期間になってしまうことがしばしばあります。その為、当院で手術前後の患者さんの状態確認を行うとともに、継続的なリハビリテーションを行うことをお勧めしております。
※当院では外科的治療は行っていません
整形外科的選択的痙性
コントロール手術 (OSSCS)について
脳性麻痺に対する治療
脳性麻痺をお持ちの患者さんに対する治療は保存的治療と外科的治療に分けられます。
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保存的治療
投薬などの内科的治療によって患者さん自身の治癒力を維持し、計画的に行われる治療法。
- 内服治療
- リハビリテーション
- ボトックス注射
など
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外科的治療
「手術」もしくは「手術に準じる治療」
整形外科的手術
- 筋解離術(OSSCSなど)
- 骨切り術
- 観血的脱臼整復術
その他
- バクロフェン持続髄注療法
- 脊髄後根切断術
など
これらの治療法の中で整形外科医が主に関わっている治療
- リハビリ
- ボトックス注射
- 整形外科的手術
OSSCSの概要
OSSCSはOrthopaedic Selective Spasticity-control Surgeryの略で「整形外科的選択的痙性コントロール手術」という手術です。「筋解離術」と言われる手術法の中に分類されます。
当院の前身である南多摩整形外科病院の院長であった松尾隆先生が開発しました。
※筋解離というのは筋肉を切ったり伸ばしたりして緩めることを意味します。
松尾先生は、脳性麻痺患者さんに曲げる筋肉(屈筋)と伸ばす筋肉(伸筋)の両方の緊張が存在することに着目しました。多くはどちらかの緊張が強く、強い緊張のみが見た目に現れます。例えば、股関節の屈筋が強ければ股関節がお腹の方に曲がった状態が見られます。その緊張が改善した際は、伸筋の緊張が優位になり逆の変形が出現してしまうことがしばしばあります。
OSSCSでは逆変形の予防も行うように選択的に筋肉の処置を行うことが可能です。
OSSCSを行っている代表的な病院
- 北里大学病院整形外科(神奈川県相模原市南区北里1-15-1)
- 山梨県立あけぼの医療福祉センター(山梨県韮崎市旭町上条南割3251-1)
- 富山県リハビリテーション病院(富山市下飯野36番地)
- 西部島根医療福祉センター(島根県江津市渡津町1926)
- 福岡県こども療育センター新光園(福岡県粕屋郡新宮町緑ヶ浜4-2-1)
- 北九州市立総合療育センター(福岡県北九州市小倉南区春ヶ丘10-2)
- 整形外科井上病院(熊本市中央区本荘町644)
- 佐賀整肢学園こども発達医療センター(佐賀市金立町大字金立2215-27)
- ひまわり病院(鹿児島県鹿児島市上之園町20-28)